【徹底解説】常勤?派遣?パート?看護師の働き方の違い
看護師の働き方には、常勤、派遣、パートなど様々な選択肢があり、給与や労働時間、待遇などが異なるため、自分に合った働き方を見つけるのが難しいと感じる方もいるかもしれません。この記事では、常勤、派遣、パートなど看護師の主な雇用形態の違いを徹底比較いたします。
常勤看護師
看護師の中でもっとも一般的な雇用形態は、常勤勤務です。病院・クリニック・介護施設などに直接雇用され、フルタイムで勤務することになります。
メリット
- 収入面では毎月の固定給+手当、さらには賞与(ボーナス)も支給されるため、安定した収入が見込める
- 社会保険や厚生年金などに手厚く、さらには職場ごとに手厚い福利厚生が受けられる
- 継続勤務することで認定看護師や特定行為研修など、キャリアアップの機会が用意されている
デメリット
- 夜勤や残業が避けられず、長時間労働になりやすい傾向がある
- 変則勤務を繰り返すことによる健康への負担が大きい場合がある
- 委員会や看護研究などの「勤務以外の勤務」が増えていくことで、プライベートとの両立が難しいこともある
派遣看護師
看護師の雇用形態の中で注目を集めているのが派遣勤務です。
メリット
- 自由な働き方が可能で、プライベートと両立しながら働くことができる
- 複数の現場を渡り歩くことで、様々なスキルを身に着け、キャリアを磨くことができる
- 条件次第で高収入が得られる場合がある
デメリット
- 雇用期間の都合上、同じ職場で働き続けることができないため、長期的なキャリア形成が難しく、昇給がない
- 病院の独自福利厚生は受けられず、基本的な社会保険給付に限定される
- 雇用主が派遣会社であるため、現場に対する理解が希薄になりがち
パート看護師
看護師の雇用形態の中でパート看護師を選択する方も少なくありません。 病院などに直接雇用されながら、週4日勤務や1日6時間勤務など、労働時間を短時間にする働き方も可能です。
メリット
- 仕事と家庭を両立しやすい
- 収入を維持しながら、時間的な余裕が生まれる
- 常勤への転換も比較的容易に行える
デメリット
- 賞与がつかず収入が不安定で生活設計が立てにくい
- 昇給・昇格のチャンスが限られる
- 福利厚生面で手厚さに欠ける
【常勤・派遣・パート】看護師の働き方の違い
労働時間
常勤:3交代制または2交代制、長時間勤務になる場合も
派遣:3交代または2交代勤務、短時間勤務も可
パート:勤務日数、勤務時間を自由に選べる
給与水準
常勤:24歳平均年収357万円、29歳平均年収448万円、35歳平均年収518万円
派遣:時給1,300円~2,400円、経験年数や勤務地、就労条件によって大きく違いあり
パート:時給1,200円~1,800円、病院や地域、経験年数によって開きあり
福利厚生
常勤:社会保険適用、病院独自の福利厚生あり
派遣:派遣会社規定の社会保険、病院独自の福利厚生なし
パート:社会保険適用(週20時間以上勤務)、病院独自の福利厚生あり
看護師の働き方選びのコツ
看護師の雇用形態には、常勤、派遣、パートの3つのパターンがあり、自分に最適な働き方を選ぶには、以下のようなポイントを押さえる必要があります。
子育て世代におすすめなのは?
子育て中の看護師が注目すべきは、勤務時間の柔軟性と育児休暇制度の有無です。
そのポイントから見ると、パート勤務が最も両立がしやすいでしょう。
次におすすめなのが常勤です。 病院によっては育児短時間制度を設けており、フルタイムよりも短時間勤務を選べます。 それに加えて、法定の産休・育休制度も利用できるので、子育て中でも安心して働けます。シフト制で夜勤が難しい場合には、夜勤免除制度を適用することで最長小学校に入学するまでの間夜勤免除を申請することができます。
派遣勤務は、時間の融通が利く半面、育休制度がないケースもあり、条件の確認が必要です。
新卒で働くなら?
新卒看護師にとって大切なのは、基礎力を身につけることです。そのためには、教育体制の整った病院で常勤勤務からスタートするのが適していると言えるでしょう。最初は夜勤や長時間労働は避けられませんが、OJTの中でさまざまな看護技術を磨いていきます。将来的にキャリアアップを目指しているなら、常勤としてある程度職務経験があることが優遇されます。
一方で派遣や短時間パートは経験の幅を広げられるメリットがある半面、基礎固めには向いていません。まず新卒で働くなら、常勤看護師として勤務し、その後新たな働き方にチャレンジしていくのがおすすめです。
収入アップを目指したいなら?
収入アップを最優先したい方は、派遣看護師として勤務するのもひとつの選択肢です。好条件の派遣先で就労すれば、キャリアが少なくても年収500万円を超えることも可能です。
常勤看護師の場合はボーナスや各種手当で実質的な報酬を高められます。経験年数を重ねれば、昇給もありますし、年収600万円前後の看護師を目指すこともできます。
パート看護師では、ボーナスや昇給といった収入アップは見込めないので、高収入を望むなら常勤または派遣勤務を選ぶことをおすすめします。
まとめ
常勤、派遣、パート。看護師の働き方はさまざまです。一番のポイントは、自分自身のライフスタイルに合った働き方を見つけることです。理想の将来像を思い浮かべ、自分が何を重要視しているのか優先順位をつけていくと、ベストな働き方が見つかるかもしれません。